情報サービス論 レポート

 

 

 

こんにちは。音です。

今日は司書の資格のために書いた

【情報サービス論】

についてのレポートを記録します。

 

 

 

1.序論 

 レファレンス業務の重要な仕事の一つに、利用教育というものがある。これは利用指導、利用支援、情報活用能力の育成とも言われ、図書館の利用法や文献調査法の指導を質問処という形で行うものである。しかし、この質問処理を利用者ごとに一対一で行うことは、とりわけ学校図書館大学図書館でレファレンス業務を行う上では能率的と言えない。レファレンス業務には、図書館利用に関して利用者を自立させる働きがあるため、日々進化していく情報環境についていくためには、より効率的に展開していく必要があるのだ。

 最近では、オンラインサービスが盛んになるに伴い集団指導を行うことが増え、レファレンス係による集団的な利用教育を実施する必要性が出てきた。本稿では、大学図書館における利用指導の内容について述べる。

 

大学図書館の利用指導の内容は、7点挙げることができる。

オリエンテーション

大学図書館が独自に展開する、主に新入生を対象にして行うものである。所要時間は各図書館により異なるが、1時間前後であることが多い。また、新入生を対象にした、20分程度の図書館ガイダンスを行う大学もあるが、このオリエンテーションには含めないとする。

 

⑵図書館ツアー

図書館でのサービス、利用の仕方や配架等を説明しながら、図書館を案内する。ツアー参加者の人数、各図書館の広さや内容の盛り込み方により、所要時間は異なる。また、ビデオツアーの形をとる図書館もある。

 

OPAC検索・カード検索指導

図書館のコンピュータ化に伴い、各図書館に設置されている端末を使って図書・資料を検索する方法の指導が必要となっている。コンピュータ化されていない図書館では、カード検索法の指導が行われる。図書ツアーに組み込まれて実施されることもある。

 

⑷文献探索法(文献調査法)

文献調査法とは、本・雑誌論文記事・新聞記事探索の基本的指導である一般的文献探索法と、主題別に指導する主題別文献探索法とを、さらに区別したものである。1,2 年生には一般的文献探索法を、3,4年生には主題別文献探索法の指導を中心に展開されることが多い。所要時間は1時間を越えることがある。また通常、ここで文献探索法として、インターネット情報等の利用を含めた指導をする情報リテラシー教育も行われている。

 

コンピュータリテラシー教育

パソコンを上手く用いて情報機器操作法・通信方法・インターネット利用等をするための教育をいう。SNSが広く普及している現代において、この教育は大変重要視されている。

 

⑹レポート・論文を作成するためのステップ指導

レポート等を作成するためのステップの説明、また実際に、参考文献の引用の仕方や表現法等も含めた指導をも行う。ビデオやCD等の視聴覚メディアで指導することもある。

 

⑺視聴覚機器やコンピュータ機器を使っての編集指導

レポートや卒論等を電子媒体で提出する大学の場合、学生たちは、パソコン利用上のダウンロード方法等も知る必要がある。そうしたパソコンでの編集の仕方、使い方を指導するものである。

 

⒊次に利用指導の手段について述べる

⑴映像資料の利用

今日では、日本図書館協会監修の『図書館の達人シリーズ』を観ながら、また自館独自の部分については補足説明を加える形で指導を行う機会が増えた。また、自館のスタッフが撮影した自前のライブ動画の鑑賞、書画カメラ(教材提示装置)を用いた投影による説明、パワーポイントなどを使ったスライド形式の指導などが行われている。

 

⑵印刷物の使用

指導に必要なテキストをあらかじめ用意しておく。例えば「図書館案内」は多くの図書館で採用されている。また「書誌解説」や「利用マニュアル」といった指導に必要なテキストを用意したり、指導内容やレベルに応じてプリントを作成したりもする。OPACの使い方の練習問題、書誌リストや参考図書リストを把握するためにも作成されている。

 

⑶パソコンの利用

HPの中に利用教育メニューを組み込むなどといった様々な取組みが各館で行われている。今後はさらに、こうしたネット環境を活用したセルフサービスによる利用教育が普及していくと思われる。

 

⒋まとめ

 図書館を活用した大学での学び、そしてこれから社会で生きていくためには、今日提供されている最新のサービス機能を知り、今ある情報すべてを網羅し、それを使いこなしていかなければならない。多くの学生が社会にでる前の最後の期間である大学生のうちに、情報リテラシーを確実に身に付けられる、そういった人材を育てていくうえでも、図書館での利用教育は必然である。

 しかし何より、図書館は書籍媒体での情報提供が大きな役割を果たしている。利用手段のオンラインサービス向上も非常に大事ではあるが、実際に図書館を歩いてみる、本を手にしてみることで、初めて図書館にある情報を”使いこなす”ことができ、ブラウジングセレンディピティの能力も磨きがかかるだろうと筆者は考える。そしてさらに、どういった要望、活用の仕方にも対応できるよう、レファレンス業務の質的レベルの向上もますます要求されるようになるだろう。



 

 

 

2023.05.26.